妖怪アパートの幽雅な日常 10






とうとう「妖アパ」も最終巻…………である。感無量だなぁ〜(′▽`)〜3

10巻には「あとがき」があるのでそこでも語ったが、本当に早かった。
しかし、最初こそ10巻も続くなんて思っていなかったが、5巻あたりから10巻ぐらいになるだろうと思っていたので、 私としては「ああ、終わってしまった……_| ̄|○;」 というよりは、「ちゃんと終わった。良かった良かった」という気持ちだ。

このラストを描けて良かったと思う。

読者の中には「夕士たちのその後の姿は10巻に描かなくても良かったのでは?(あるいは描いて欲しくなかった)」と思う人も いるだろうが、夕士の「その後の姿」を描いてこそ、なのである。そこまでが、龍さんが「見ているよ」と言った「夕士の人生」 だからだ。

現実の、生身の人間の人生とは、挫折と不運だらけで、世の中は不条理と差別だらけで、不満も悲しみも苦しみもてんこ盛りだ。

それでも、私たちは生きていかなくてはならない。


それでも、否応なく生きていかなくてはならないのに、


そのうえに「後ろ向き」になってどうする? 


恥の上塗りという言葉があるが、不幸の上塗りなんてごめんだろ? それを「自分でそうして」どうするよ? 


不条理と挫折と差別と不運と不満と悲しみと苦しみが渦巻いている世の中だが、


それと同じぐらいの、幸運と喜びと楽しみがあるのも人生である。人生とはそうなっているものなのである。


だが、人生に散りばめられた幸運や喜びや楽しみを見つけるのは、前を向いている者だけだ。これは過去の「妖アパ」の中にも書いた。


後ろ向きな奴には、絶対に幸せはやってこない。


不幸を嘆いているだけじゃ、ましてや恨んでいる奴、妬んでいる奴なんかは、いつかはそのせいで「病院」行きか、「刑務所」行きだ。



勿体ない。


勿体ないよ。



その気になれば、人生は楽しいことだらけだ。友人や仲間と楽しいことで盛り上がろう。笑いながら酒を飲もう。前を向いている奴の もとには、前を向いている友が現れるものだ。「ドアが開いて」いれば、世界は広がるものだ。


それこそが、人生の華。


この世に生まれたからには、前向きなことで楽しもうじゃないか。



夕士は、そうすることができた。

それは、長谷が側にいたから、寿荘と出会えたから……だけではないのだ。

夕士が、そうしようと思ったからだ。

これも過去の「妖アパ」に書いたことだが、不幸を乗り越えるのは、結局は「本人の意志しかない」のである。
どんな環境にいようとも、幸福も不幸も本人次第だ。

夕士は、自分の手で「自分の未来を切り開いた」のである。


私たちも、そうしよう。



さて。

「妖アパ2」の頃、講談社のハセスキーA部長がいみじくもおっしゃった「長谷と夕士はな……長谷と夕士は


立ち向かってゆくんだよ!!!」


……の、立ち向かい先は「長谷の御大」だった。これは、長谷家の事情がちらちらと本編に現れた頃から漠然と考えていたことだ。
御大との対決のあたりがうまく書けるかなと思っていたが、御大のキャラが立ってくれたので筆もスムーズに動いた。
意外とあっさりと終わったような印象を受けると思うが、こういう「超常現象」を、あまりメインとして扱いたくないのが「妖アパ」 なのである。10巻のメインは、後半にある。

夕士が、当初の予定とはまったく別の道を歩むことになる、というのは、早くから決まっていた。
だから、7巻で夕士が「大学進学」と言い出したことは作者もビックリだったが、それゆえに、10巻での「挫折」がより 際だつことになったのは……


天の配剤…… (′▽`)〜3


前にもどこかでコメントしたが、「妖アパ」だけに、神様がついていらっしゃる……と(笑)
確かに「萌え神様」は降りていらっしゃったが



  

一部の人、大喜び。「長谷慶二少年」。中学生、高校生。この頃から「花街のおねーさん」たち (おねーさんばかりじゃないが)をたらし込みまくりだった。 さすが慶ちゃん、カッコイイ〜〜〜(≧▽≦)b!




千晶ちゃんの過去の 一部 も発表できた。でも、千晶ちゃんはまだまだこんなもんじゃないのだ(笑)


千晶ちゃんの「事故」の部分だが、当初、「事故った」という記述のすぐ後に「助かった」という記述があったのだが……



いや……「助かった」という記述は後回しにしよう ( ̄∀ ̄)


と、「地雷を埋め」させていただいた。


ショックを受けてくれた読者諸君、ありがとう。ひひひひひひひひひひひひ。
これぞ「仕掛け人」の醍醐味。


歌手チアキが、世界の舞台で歌う『ラ・フィアンマ・サクラ』は、オペラ・バンド「アミーチ」から。「イル・ディーボ」ではなく 「アミーチ」である(ググってみよう)。



クリとシロが生まれ変わったことには、アパートにずっといて欲しかったという声も上がるだろうと思う。私もちょっと残念なのだ(笑)。 妖アパに欠かせないキャラだったものなぁ。
クリとシロが、誰の夫婦のもとに生まれてきたのか? も、妄想、いや想像し甲斐があるところだ(笑)。龍さんの知り合い……という ことは、ひょっとしてあの「三人」なのでは?? とか。あの三人の「兄弟」とか「友達」とか「知り合い」では?? とか。 そこはまぁ、好きに妄想、いや想像してくれ。



行き詰まった夕士を救ったのは、古本屋だった! \(゜□゜)/



夕士は、古本屋と世界旅行へ行くと決めた瞬間に、一皮も二皮も殻を脱ぎ捨てて成長する。




長谷、置き去り (≧з≦)ぷぷぷー!!!!





ものすごくいろんな心配がてんこ盛りの長谷。
夕士はあっさりと旅立ってしまうし、その4年の間の長谷の心境はいかばかりかと、 心中察してあまりある(笑)。この時の苦悩苦悩苦悩の連続が、長谷を成長させただろうなぁ〜(笑)。



夕士は世界を見て、肌で感じて、どんどん成長する。一方、長谷も学生しながらいろいろ考える。
二人は別々の場所で、それぞれ前に向かって進み続ける。 若者は、かくあるべきである。



10年後。みんな、ちゃんと大人になった。
ホントは、誰がどうなったかを詳しく書きたいぐらいだ。 8巻で気の毒なことになった香川も立ち直った。
姦し娘の一人、垣内のおめでたの相手は誰なのか?(考えてない)、 田代や桜庭は結婚しているのか?(考えてない)、夕士は結婚していないが、長谷はどうなのか?(考えてない)、 千晶ちゃんは?(してない。絶対)
元木妹は超売れっ子の漫画家になったらしい。元木兄は?(教授とか博士になってそう) アスカたちはちゃんと働いているのか?(なんとなく生きていそう)有美は?(ちゃんとした大人になったことだろう)



こう書いていると、それぞれの「その後」をまとめたものを書きたくなるが(笑)…………そうできればいいなぁ



なんて思ったりなんかして!!



『長谷家の優雅な人々』とか(笑)



夕士が「大人」になって、こんな事態も(笑)



こういう風景も、クリの成仏とともになくなってしまった。



千晶先生も、もういない。 千晶先生の「教職時代」に当たった生徒たちはラッキーだった。
風邪で熱を出しても、這ってでも登校した生徒はさぞ多かっただろう(笑)いいなあ、そんな学校生活!!
千晶ちゃんの教職時代のエピソードもたくさんあるのだが、9割方発表できない(爆)




ではみんな、妖アパの番外編で会おう!(ウソ)






         
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