最近・・・





・・・読んだ漫画   「のだめカンタービレ」 二ノ宮知子 (1〜8巻以下続刊 講談社)


音楽(クラシック)青春コメディ(笑)。

前々から気になっていたし、友人に「面白い」と言われたし「読め」と言われたし、ついに読んだら 、やっぱり面白かった。

やっぱり、専門分野の話って面白いなあ。
音楽漫画は数々あれど、ロックを扱ったものが多いし、クラシック界を描いたのもシリアスものが多い。
こんなに明るく面白いクラシックものは、そして「青春もの」は、私は初めて読んだので新鮮な気持ちで 楽しめた。

クラシックを扱っているとはいえ、学生たちが主人公。
その学生たちも、現代ッ子(笑)らしく、青臭いいやらしさがない。悩んでも落ち込んでも、前向きで スコーンと抜けるようなところが気持ちがいい(まあ、コメディだしな)。

主人公の千秋真一の「俺様」ぶりも嫌味がない。
自分の才能ややりたいこと、その前に立ちはだかる壁に悩む話はアリとしても、その落ち込みも立ち直りも 前向きで乾いていて、コメディとはいえ 昔風の根性論や芸術論や青春論や精神論のように、じめじめといやらしい、 小難しい、暗いところがないのだ。
千秋さまは、いくら天才でもあくまでも音楽が好きで好きでたまらない音楽バカで、いくら俺様でも結局は お人よしで素直なところが、とてもとても好感がもてる。

千秋を取り巻くアーティストの卵たちや教師や大人たちも、みんな明るくて楽しくて、そして芸術家らしく どこかちょっと変っていて面白い。なんだかとても人間らしいのだ。

でも、音楽に関しては細部までディテールがきっちり描かれていて、次々と出てくるクラシックの名曲を 必ず聴きたくなる。

個人的には、バイオリニストの峰くんが、なんとなくアノ人に似ているのが好き(笑)。
ラフマニノフのCDを買いに行こうかなと思ったり、文化祭のことを懐かしく思い出したり、卒業と別れ にジンとしたり、そして、千秋にインスピレーションを与え続けている「のだめちゃん」は、この先 どうなるのだろう? と心配である。


とりあえず、オペラ研究会の「六甲おろし」を、ぜひ聴いてみたい(笑)(1巻参照)。


ラフマニノフといえば思い出す……。友人とクラシックの話をしている時に、どうしてもラフマニノフという 名前が思い出せなくて「ハ・・・ハ・・・ハ、なんとか」と必死で言っていたが、 ラフマニノフに「ハ」なんて入ってないじゃん(爆笑)!! しかも翌日になってからそのことに気づいて (遅ッ!)、腹を抱えて笑った。





・・・読んだ漫画   「西洋骨董洋菓子店」 よしながふみ (全4巻 新書館)


今頃?

いや、古本屋待ちをしてました(笑)。

このほど、やっと古本屋で1〜3巻までみつけたので、よし読んでみようと。
すると友人が「絶対読みたくなるから、いっそ4巻まで買え!」とアドバイスをくれたので、4巻だけ 新刊で買った・・・・・



ありがとう、友よ!!

君の言う通りだったよ(笑)!!!


絵はそんなに上手い方でもないし、余白が多いし。でも物語の雰囲気には合っていると思う。
ストーリィは非常に上手くできているなあ。
キャラそれぞれの過去から現代にいたるまでの経緯とか、その「意外性」(笑)。
その、キャラに存外なキャラが、好感が持てる。意外なセリフとか行動がハマっている。

胡散臭い店長が大金持ちのオボッチャンで、なんでもできる天才なのに女に振られてばっかりだった り、ジャニーズなのにゾクだったり、天才洋菓子職人なのにゲイだったり、シブイ男前なのにバカだったり。
それら「意外な組み合わせ」が、とてもよく描けていると思う。
「意外な組み合わせ」って、物語を作る上で重要なポイントなんだが、変な組み方をするとリアリズムに 欠けてしまうので、そこらへんは作者のセンスが問われるところだ。

個人的にすごく好きだし、よくできていると感じたのは、店長の暗い過去をサラリと描いているところ。
「のだめカンタービレ」もそうだが、変にじめじめと後ろ向きで神経質な描写をしていない、という ところだ。
そうしたがる奴がいるんだ、これまた(笑)
青春モノとか暗い過去とかいうと、やたら悩ませてみたり悲しませてみたりして。大袈裟なカタルシスを 狙っているのか? 

この物語の主人公も、大袈裟に悩んだり暗くなったりしない。よってカタルシスもない。事件は 解決すらしないのだ。
だが、主人公の生き方にも日常の描かれ方にも納得がいく。共感できる。
「さあ、今日もまた働こう」
おだやかで、爽やかなラスト。
この等身大の描き方は、なかなかできないものだ。難しいから。大袈裟にした方が楽だからね。

個人的には、天才洋菓子職人の小野さんが、なんとなくアノ人に似ているのが好き(笑)。
しかも「魔性のゲイ」ってとこが吐血しそうなぐらいツボ。



この「西洋〜」については、またも私はパロから入った邪道者である(笑)。
とあるワンピパロサイトで、「西洋〜」の中の小野さん(魔性のゲイ)を、ゾロでパロった漫画が あって、その「小野ゾロ」が最高に最高だった。だから、ずっと「オリジナルを見たい!」と思って いたのだ。
このたびオリジナルに「フィードバック」できて、「小野ゾロ」のオリジナルシーンを読み、久々に 死ぬかと思うほど爆笑させていただいた。原作者のよしなが氏と、パロ作家の方にお礼を言いたい(笑)。





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