最近・・・



・・・読んだ本 「へんないきもの」「またまたへんないきもの」 早川いくを (バジリコ(株))



本書のことは前から知っていたが、やっと読んだ。

なにはなくとも、私は「変な生き物」が大好きだ!
動物番組とかでも、象や猿の特集じゃあ見る気がしないが、昆虫や深海の生物、ジャングルの生き物とかの 特集なら、かぶりつきで見てしまう。

本書は、そんな生物のオンパレード!!(喜)

チアリーダーのような蟹
カマキリの体内に寄生する針金
空飛ぶイカ
水晶を使う蜘蛛
妖怪毛玉アンコウ
などなどなど。

その不思議な生態、進化論をブッ飛ばす、神さまが冗談で作ったとしか思えない形態。
宇宙開発なんざクソくらえ。 我々が暮らしているこの世界こそワンダーランドだよ!
と、目からウロコが落ちまくる変な生き物が、めくってもめくっても!(喜×100)

それだけでも面白いのに、その変な生き物たちを紹介する著者、早川いくを氏の表現が、これまた 面白い!!

早川氏の特徴は、そのラディカルなところ。
想像を絶する変な生き物たちのディープインパクトに負けない パンチの効いた紹介文で笑わせてくれる。

また、生き物たちの名前に添えられたキャッチコピーが秀逸だ。

さては因果の玉スダレ・・・ツチボタル
矢も楯もたまらず飛んでくる槍・・・ダツ
ガンダムのメカなら絶対ボツ・・・ファージ
浪漫破壊生物・・・テヅルモヅル
などなどなど。

本分と合わせて読むと、そのセンスの良さがキラリと光る。


私は特に、続刊の「またまたへんないきもの」の中の

へんないきもののへんななまえ 命名者出てい!

に、激笑させてもらった!


「生物の名前、特に和名には訳のわからないものが多い……」と始まるこのレポートには、学者先生方の 生真面目だが、いかにも浮世離れした 様子がありありと伺えて、もう 「バカ」と言っていいのか、「愛すべき」と言っていいのか! (笑)


「ナミベリハスノハカシパン」
『うっかり唱えると封印されていた黄泉の怪物が復活しそうな、古代の呪文のような名称』・・・とか(笑)

「スベスベケブカガニ」
スベスベなのかケブカいのか、どっちなんだ!・・・とか(笑)

「トゲアリトゲナシトゲトゲ」
などは、「トゲトゲ」という種の仲間が発見された順に命名していったことがよくわかって、感心するやら バカバカしいやら(笑)

学者が真面目にそういう作業をしていると思うと、抱腹絶倒 である。


子どもの頃から動物番組が大好きだった私は、数多くの名動物番組を見てきた(昔は「野生の王国」という 素晴らしいドキュメンタリーがあったのだ。ちなみに、天下のナショナル・ジオグラフィック制作である。 今はああいう科学に徹したレベルの高い番組がなくなったなぁ)。
なので、けっこういろいろな動物を知っているが、それでも本書を読んで「こんなのがいるの??」と、 嬉しい発見をいくつもした。

なぜ「真空」にも「6000気圧」にも「絶対零度」にも 耐えられる体の構造をしているのかわからない 「クマムシ」とか(しかも、世界中にファンがいるって! ファンって!?)
どこからどう見ても 「大笑いしている」としか見えない 「オオグチボヤ」とか。
長いものは、最大 3メートルにもなるゴカイの仲間 「オニイソメ」とか。
本当に「冗談デショ?」としか言いようの無い形態をして、 「そんなナリで平気な顔して飛んでるんじゃねえよ!」 と怒りたくなるようなツノゼミたち(しかもその数2000種!)とか。




ウットリする。



難を言えば、やや思想的な記述が所々あることかな。特に続刊に多い。
思想の内容は別にしても、本書では生き物たちの紹介に徹して欲しかった気もする。言いたい気持ちは わかるがね。



いや〜、生き物ってホンット面白いですネ!!
(水野晴郎)



大文字の使い方とか、本書を真似てみた(笑)。バリバリにフォントいじりをしている著者に 親近感を抱いてしまったよ(ニヤリ)。





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