最近・・・



・・・見たアニメ 「東京ゴッドファーザーズ(03年制作)」 (BS11放映)



捨てられた赤ン坊を拾った3人のホームレスがたどる奇跡を、素晴らしく緻密な描写で見せる長編アニメ。 制作は、かのマッドハウス

イヤもう、何がすごいって! 美術も人物描写もアクションも素晴らしい上に、すべての物語の 基本であるところの、脚本! 演出! 編集! どれをとっても超一級の逸品!!!

また、声優陣の演技が素晴らしい!! 主演の江守徹氏は、もちろん声優としてもベテランだし、 オカマ役の梅垣義明が本当に素晴らしい! 最初は、山寺さんか? と思ったが(山寺氏は騒動に 巻き込まれる気の毒なタクの運ちゃん役で出ていた。さすが”七色の声”。ぜんぜんわからなかった)。 劇団「ワハハ本舗」でオカマ役が当たり役だっただけに、梅垣氏は「オカマなら任せろ」だっただろう。


それにしても・・・実写でやっても充分見応えがあろうドラマであったが、

どうしてこれが実写でできないのだろう、映画人たちよ?!

アニメだからということを抜きにしても、この演出の妙、編集のシャープさが、なぜできぬ??

不思議でならない。
演出や編集もままならぬほど、実写というのは、それほど制約があるのか?!
脚本や演出の、この「間」の素晴らしさ、シャープさは、それほど人間では出来ないもの なのか?! わからん!!


それはともかく。
素晴らしい画面と素晴らしい演技陣のおかげで、「アニメであることも忘れて」すっかり「ドラマを 楽しむこと」ができたよ! 大喝采!!!


それに比べて・・・・・・・↓




・・・呆れたドラマ 「里見八犬伝(06年正月ドラマ)」 (毎日放送放映)





あんまりショボくて。



若い子(←役者と呼びたくない。役者じゃないし)たちの、

演技はヘタクソ

脚本はヘボイ

演出はニブイ

編集はタルイ

アクションはペラッペラ・・・


毎日放送の目的が、「安易な視聴率稼ぎ」であることが、あまりにもあからさまで白けた。 視聴者をバカにしているよな。
「タッキーが出てさえすりゃいいんだろ。お前らはヨ?!」
と、言われている気がしてならん。
「時代劇ってだけで、もういいんだろ、お前らはヨ?!」
と、言われている気がしてならん。


「単なるアニメだと思っていたら、大間違いだぜ。フフフ」と
今敏監督が笑っているような

 ↑「東京ゴッドファーザーズ」の、これはもう 対極!!

テレビドラマということを差し引いても、久しぶりにサイテーなドラマを 見せていただいた。正月から。(言っておくが、私はこんな作品を見る気なんざ サラッサラなかった。母に付き合わされたのである)


「これは、ドラマを楽しむ作品じゃないから」という声が聞こえてきそうだな。
それはその通りだろう。主役全員が演技のエの字もできないんじゃ、ドラマなんて成立するはずがない。

「タッキーの着物姿、萌え〜〜〜」

ってのがせいぜいだろう。いや、視聴者はそれでいい。見る側が、どんな見方をするかは 見る側の勝手なのだから。しかし


発信する側がそういう態度なのは、大問題である!


と、決めつけているが。だってそうだとしか思えないような作品じゃん。

その証拠に、ドラマに徹した時代劇をいまだに「フィルムにこだわって」作っているフジテレビが あるじゃないか。
毎日放送は、それをどう思っているのだろう? 「いつまでも面倒臭いフィルムにこだわっちゃって、 頑固だねぇ」と、鼻で笑っているだろうか?
今どきのアイドルが一人も出ていない、オールオッサンの出演者たちを「華がない」と蔑んでいるだろうか?

画面が地味だろうが、若い美形が一人も出ていなかろうが、白けることなく 安心して「ドラマに集中できる作品」が、私は好きだ。 そして、その「対極のドマラ」を、 断固として支持しない!


各テレビ局は、ぜひ「安易な視聴率稼ぎが見え見え」な態度だけは取って くれるな。



もっとうまく作りやがれ!!!





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